イベントレポート

【開催レポート】第3回市民協働相談会 「私たちが『防災』から学ぶこと~いつかのためにいつもやること~」

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第3回市民協働相談会 開催レポート

10月27日(金)、第3回市民協働相談会「私たちが『防災』から学ぶこと~いつかのためにいつもやること~」を開催しました。

開催概要
【日 時】2023年10月27日(金)18:00から19:45

【テーマ】私たちが『防災』から学ぶこと~いつかのためにいつもやること~

【場 所】オンライン(zoom)

【協働コーディネーター】

伊藤朋子氏(認定NPO法人かながわ311ネットワーク代表)

【ゲスト】

渋谷昭子氏(横浜市市民局長、横浜市職員有志勉強会Sonae-buメンバー、民生委員・児童委員)
小松野麻実氏(釜石市出身、桜美林大学リベラルアーツ学群卒。株式会社かまいしDMC 地域創生事業部・防災士)

第1回、第2回の様子はこちらから。
【開催レポート】第1回市民協働相談会 ~地域でつくる子どもたちの居場所~
【開催レポート】第2回市民協働相談会 ~今の時代の地域コミュニティ~

第3回のテーマは「防災」。今までと全く違うテーマでは…?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は「防災」を考えることは、地域コミュニティを考えることにつながります。「防災」も「地域コミュニティ」も、その一言に多くの意味が込められており、互いに交わる部分も多く、これまで実施してきた市民協働相談会のテーマともリンクしてきます。

当日はまず、協働コーディネーターの伊藤朋子さん(認定NPO法人かながわ311ネットワーク代表)から、災害発生時から生活復旧への道のりと、その中での地域コミュニティの存在や役割についてのお話がありました。災害が起きると、ふだんの地域の困りごとが浮き彫りになり、「深刻化」します。ふだんは公共サービスや有料サービス等で何とかなっていることが、そのサービス自体が機能しなくなってしまうので、どうする…?という事態に陥ります。
そこで頼りにする先として、とにかく近くにいる人=地域の人たちとの「共助」となるわけです。

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次に、中学3年生の時に地元釜石市で東日本大震災を経験し、現在は釜石市で地域活性化に向けた活動をしている小松野麻実さんにゲストとしてお話しいただきました。

震災時、避難先で身を寄せ合った人たちは皆、知り合いだったといいます。その時に改めて「地域に育てられた」ことを実感。復興へと皆が力を合わせる過程で「釜石に恩返しがしたい」という、自身の地域への愛着心が募りました。また、復興には、釜石以外の地域からのボランティアの力も多く集まり、新たな絆も生まれました。「震災後に出会った人とのつながりを、最大限に活かして活動できていることがやりがい」と、満面の笑顔で話してくださいました。

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次に、横浜市職員の自主勉強会グループ「Sonae-bu」から、渋谷昭子さんにお話しいただきました。
仙台市青葉区の町内会長の体験談から、「町内の『自主防災組織」だけでは『防災』意識の定着は難しい』という言葉を紹介。ですが、体験談は次のように続きます。「学校での餅つきイベントで、楽しげに準備する保護者の姿を見かけたが、あれはまさに炊き出し訓練だ」。

地域コミュニティによる「まちづくり」という大きな枠組みの中に、防災を位置づけ、皆で連携していくことの必要性がお話しされました。

「Sonae-bu」は、こうした仙台市青葉区との交流のほか、阪神・淡路大震災の経験をもとに作られた「クロスロードゲーム」を使ったワークショップの開催や、地域のコミュニティカフェでの備蓄品を使用した料理体験会の開催など、「楽しい」要素を取り入れながら、「日ごろできていないことはいざという時にできない」をモットーに、日常の中で「防災」に触れ、備えることの大切さを伝える活動を行っており、そのご紹介もありました。

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その後のグループワークでは、参加者それぞれの立場から意見交換が活発になされました。マンションの防災委員やコミュニティスペース運営者、まちづくり協議会メンバー等、参加者はさまざまでしたが、何かしらの形で地域と関わる人たちでした。

日常的に実践していることを共有するワークでは、「区からの助成金で防災パーティを行っている」「備蓄品を日ごろから消費し、新しい備蓄品をストックしていくローリングストックをフードロスの問題と絡めて実践している」など、団体での活動から個人の取組みまでさまざまな取組みが共有されました。

また「地域の既存の取組みなど、平時からのつながりの中に防災の視点を入れて行動することが大切」「防災に強い町内会と、そうではないところと差がある。行政に頼っているところは弱い印象がある。公園の落ち葉拾いも、落ち葉で焼き芋を焼くイベントにして、消防の人に来てもらい消防訓練につなげるなどのアイデアもある」「災害時は家や地域に大人がいないかもしれない。小学生のときから災害時にどうすればいいのか、しっかり知識を得ることが大切」などの意見が交わされていました。

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いつ起こるかわからないがゆえに、ふだんからの心構えや準備が後回しになりがちな「防災」。参加者を含めた皆さんのお話から、日常生活に“備え”をうまく取り入れている人や団体の取組みのベースに地域コミュニティがあることが伺えました。日常的な交流を通して、日ごろから「顔と顔の見える関係」を築く皆さんの地域での活動が、いざというときに大きな力になりうるということが再確認できた相談会でした。

次回、第4回市民協働相談会は「地域の“緑” を育む活動のこれまでとこれから」をテーマに12月21日(木)開催予定です。詳細は横浜市市民協働推進センターのホームページやSNS、メールマガジン等、お知らせからご確認ください。

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