イベントレポート

【開催レポート】市民活動入門&基礎強化セミナー「市民活動・NPOの社会的意義と設立に向けたポイント」

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3月13日(木)、市民活動入門&基礎強化セミナー「市民活動・NPOの社会的意義と設立に向けたポイント」を開催しました。

開催概要
【日時】2025年3月13日(木)10:00~12:00
【場所】にしく市民活動支援センター「にしとも広場」
【講師】横浜市市民協働推進センター長(当時) 伊吾田 善行
    にしく市民活動支援センター長 山田 美智子

第1部は、横浜市市民協働推進センター長(当時)の伊吾田から、市民活動やNPOの基礎知識、社会的意義や心構え、基礎強化につながる中長期ビジョンの必要性や、市民活動団体の自立的で中長期的な活動運営についてとNPO法人設立までのステップについて解説しました。

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また、第2部のにしく市民活動支援センター「にしとも広場」センター長の山田とのトークセッションでは、参加者の皆さまからの疑問に答えながら、中間支援組織で活躍する立場から、現場で感じていることなどについてもお話ししました。

既にNPO法人として活動している方も、NPO法人を目指している方も参加しており、それぞれの想いや事業段階を共有しながら、実践的なヒントを得ていただく機会となりました。

はじめに、NPOについて、「営利を目的とせず、社会的な使命を達成するために自主的に活動している組織」「非営利とは利益を構成員に分配せず、社会に還元することだが、労働の対価として賃金を受け取ることは利益の分配ではない」など基礎的な部分を確認しました。
理想とするNPOについては、「明確な目標を設定し、具体的な成果を出す」「みんながリーダーとなり民主的な運営をする」「草の根から社会を変え、日本社会において市民の影響力を強める」と説明がありました。
NPO法人設立に向けての準備や心構えについては、シチズンシップ(他人を尊重しながら市民として社会に参加し、その役割を果たすこと)をベースとして、「ビジョン・ミッション・バリュー」を話し合うこと、中長期計画を立て、専門家も含めた理事・運営メンバー構成にすること、ニーズに基づき活動すること、会計・労務の担当を決め、なるべく専門家にお願いすること、「伝わる」広報を行うこと、世代交代を含め継続できる体制をとることなどの説明がありました。

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次に、団体&NPO法人設立について、まずは任意団体として1~2年活動し、活動内容を具体化したり仲間を作ったりすることから始め、設立準備会を立ち上げ、同時にNPO法人認証申請書類を作成し、設立総会を開くなどのステップを踏むことが紹介されました。また、NPO法人を設立するというだけでなく、一般社団法人を立ち上げたり、任意団体として活動を継続していくという選択肢もあることが説明されました。

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第2部では、参加者の皆さんが疑問や前半の説明で得たことなどを共有し、伊吾田と山田がそれぞれの経験も踏まえて答えました。
山田から「一生懸命活動していると自分のLifeが見えなくなってしまう。自分のLifeを大切にすること、俯瞰してみること、同様の活動をしている他団体や活動以外の友人知人などとのネットワークも大切にしてほしい」と参加者へのエールがありました。
「活動の参加者全員がプレイヤーで、全体を俯瞰することがなかったが、今回参加して全体を見ようと思った」という参加者の発言に対しては、伊吾田から、団体に属していない中間支援組織や専門家などの第三者、それも活動に理解、共感を持つ「愛ある第三者」から意見をもらうことが役に立つというアドバイスがありました。
また、別の方から、「自団体の良さは外部から見てどう見えるのか。例えば寄附しようと思ってもらえる魅力発信はどうしたらよいか」という質問があり、「メンバー内で自団体の魅力をよく話し合って、キャッチコピーをたくさん考えるなど、可視化するとよい。その時にも『愛ある第三者』に加わってもらうと見えてくる」という答えがありました。
さらに、ある方から「目の前の活動でいっぱいいっぱいで、ミッション、ビジョンを忘れがち。」との発言があり、「第三者も交えてこの先を一緒に考えてみたり、先行団体が何を目指しているか知って参考にしてはどうか」という答えがありました。

ご自身の活動や団体をよりよくするために、このセミナーが少しでもお役に立てれば幸いです。

今後も皆さまに役立つイベントやセミナーを実施していきます。当センターが主催するセミナーやイベントの情報は、随時HPやSNS、メールマガジンに掲載しております。今後も皆さまのご参加をお待ちしております。

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