
「協働HUB『中間支援・NPO事務局長交流会』~つながる・学び合う・支え合う~」開催レポート
2025年5月23日(金)、「協働HUB『中間支援・NPO事務局長交流会』~つながる・学び合う・支え合う~」を開催しました。
今回の交流会は、中間支援を担う団体間の交流の促進、協力関係の強化、そして横のネットワークの拡大を図ることを目的に、横浜市内外の中間支援を担っている組織の事務局長や役員の方々が集まり、前半では団体の活動概要など自己紹介をし、後半には事前に募集した関心のあるテーマごとにグループに分かれ、議論をしました。

前半の自己紹介タイムでは、参加者より、所属団体の活動概要や今回の交流会に参加しようと思った理由などを全体に共有していただきました。多くの方々が、「他の団体と繋がってネットワークを広げたい」「世代交代をどうしたらよいか知りたい」「組織基盤強化のためのノウハウを得たい」「中間支援の役割を理解したい」という共通の課題感をもって参加してくださいました。
後半のグループディスカッションでは、
①「事業・課題の引継ぎ/人材育成・定着」
②「情報発信」
③「活動の基盤強化」
④「他機関・多主体連携」
⑤「活動支援の方法/中間支援の在り方」
の5つのテーマに分かれて、普段感じている課題感を共有しました。お互いに共感しあったり、他団体の実践より気づきやヒントを得たりする時間となりました。
~ディスカッションの内容の一部~
①「事業・課題の引継ぎ/人材育成・定着」
Topic:「雇用形態(常勤・非常勤・ボランティア等)の違いによる情報共有の難しさ」「想いの違いから生じる様々な認識のズレ」
・目的を明確にした会議の実施や、会議とは別で組織内の交流会を設けることで、団体内の風通しが良くなり連携が進んだ取組が共有された。
・世代交代は「年齢(若さ)ではなくその業務に適正かどうかで判断するべき」「引き継ぐ側は、なるべく口を出さずに応援と顔つなぎで下支えをする」などの意見が出た。
②「情報発信」
Topic:「シニア向けの情報発信」
・SNSを使用しないシニア世代の存在、地域でのつながりの希薄化により、シニア向けの情報発信が難しくなっている。一方で、定年退職して何か社会に参画したい元気なシニア層も一定数いることから、彼らに、地域での直接のコミュニケーションや情報が届きにくいシニアの方に情報を届けられるような広報パーソン・メッセンジャーになってもらうことが大切なのではという意見にまとまった。
③「活動の基盤強化」
Topic:「会員の拡充、運営資金の確保、事業活動の種類の拡充など活動の基盤強化」
・会員が少なく会費だけでは活動できないため費用や労力が自己負担になってしまいがちであったり、助成金がなくなると運営資金がなくなってしまったりするという共通の課題が共有された。
・寄付を募る際に企業にもお願いをするが、毎年お願いすると企業としては固定費となってしまうため継続が難しいが、例えばイギリスなど海外では寄付文化が根付いているため、外資系企業であれば寄付を集めやすいのではというアイデアが出た。
・上記の議論を踏まえて、「外資系企業向けに活動の必要性や理念を伝え、共感を得るにはどうしたらよいか?」を今後考えていきたいという意見が出た。
④「他機関・多主体連携」
Topic:「地域の自治会や地域ケアプラザ・地産地消企業・区役所など様々な団体・組織とのウィンウィンの連携」
・地域での活動や現場では顔の見えるゆるやかな関係づくりが重要であるという認識が共有された。
・一方で中間支援組織としては、時間をかけてゆるやかなつながりというよりは、目的を明確にして戦略的に物事を進めていく必要性があり、また関係性もビジネスライクの方がやりやすかったりする側面があるという意見も出た。
⑤「活動支援の方法/中間支援の在り方」
Topic:「テーマ型と地縁型の中間支援について、他の組織、団体はどのように取り組んでいるか。また、情報のハブになるために、どのような工夫をしているか」
・若い世代の「市民活動」や「課題解決」への意識の変化や、最近は必ずしもNPO法人という形態をとらずに活動している人たちもいることを踏まえ、中間支援組織としては、これからは営利非営利を区別することに意味がなくなってくるのではないかという議論がされた。



グループディスカッション終了後の交流タイムでは、名刺交換をしたり、ディスカッションの延長として団体同士感じていることや悩みなどを共有し、新たなつながりが生まれていました。
参加者からは、
「自分が知らない活動を知ることができ、対面での交流の良さを感じた」
「同じ悩みを持つチームで意見交換でき有意義だった」
「近隣で活動している団体と知り合えて、お互いに何かできることがないか早速情報交換など行った」
「懇親会でより深く交流ができ、情報交換できた」
などの感想をいただきました。
今回の交流会では、市内外の中間支援を担っている団体にご参加いただき、規模の大きな会となった一方で、「テーマをもう少し深掘りする時間が欲しかった」などの意見もあり、今後はテーマや関心、課題を深掘りできるような集まりの開催も検討できればと思います。
今後も皆さまに役立つイベントやセミナーを実施していきます。当センターが主催するセミナーやイベントの情報は、随時HPやSNS、メールマガジンに掲載しております。今後も皆さまのご参加をお待ちしております。
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