令和6年度 よこはまNPO会計セミナー 開催レポート
7月17日(水)、「よこはまNPO会計セミナー」を横浜市市民協働推進センタースペースABで開催しました。
NPO法人等の市民活動団体の活動に関わり、日頃応援してくださる方々に継続して応援してもらうためには、日ごろから帳簿をつけて会計を適切に管理する必要があります。
そこで、市民活動団体の方々にNPO会計の基礎をしっかりと理解し、自らの経営をサポートする力を身につけていただくことを目的として会計セミナーを企画しました。
セミナーでは、特定⾮営利活動法⼈税理⼠による公益活動サポートセンターの理事であり、税理士法人吉澤会計事務所の吉澤寿朗税理士を講師にお招きし、グループワークなどの交流も交えながらNPO会計の基礎などをわかりやすく解説していただきました。
セミナー開始直前の様子
プログラム内容 14:00~16:00
・主催者あいさつ
・講師のお話
・検討課題を基にしたグループワーク
・質疑応答
・事務局からのお知らせ
「会計」と聞くと、「難しそう」「なぜNPOに携わる人たちが会計処理をしなくてはいけないのか」などと思う方が多いかもしれません。そのため、何のために会計をする必要があるのか、その「目的」を理解することが重要であると吉澤先生から最初にお話がありました。
会計の経験が初めて、もしくはその経験が浅いという参加者が多くいる中で、NPO法人の特徴に触れながら、NPO法人の信頼性を向上させるためという会計処理を行う目的や会計の基礎知識、また源泉徴収制度やインボイス制度などについても先生にお話しいただいたことで、不明確な点が多かったNPOの会計について理解が深まり、会計処理について前向きになれる機会となりました。
【主な内容】
・NPO法人の特徴
・情報公開と公益性の担保
・NPO法人の会計の年度スケジュール
・NPO法人会計基準
・財務諸表の種類
・単式簿記と複式簿記
・勘定科目や領収書の保存
・源泉徴収制度
・インボイス制度 等
講義をする吉澤先生
皆さん、先生のお話を真剣に聞いてたくさんメモを取っていました。
グループワークでは、先生が用意した検討課題を基に、それぞれの項目において活動計算書への計上や源泉徴収が必要か否か、また架空の活動計算書を見て気になる点についてもグループで検討し、発表を行いました。中には難しい課題もありましたが、参加者ご自身の普段の会計処理や知っている知識を振り返りながら、積極的に意見交換がされました。
グループで考えた意見を発表する様子
吉澤先生も含めて積極的な意見交換がされていました。
先生のお話から、団体活動について市民の皆さまの信頼を得るためには、適切な会計の知識とスキルが重要であるということが改めてわかりました。会計の最終的な目的は、活動計算書等を作成し、書類を提出して市民へ公開し、信頼を得ることですが、活動計算書などの提出書類を作成するには、日々の記帳の積み重ねが必要不可欠であるというお話が印象的でした。
今回は会計セミナーを開催しましたが、今後もNPO法人等の団体向けのセミナーを行う予定です。「専門的で難しそう」「自分たちの団体にはまだ早い」などと感じている団体の皆様も、ぜひこのような機会で知識を得て、活動に活かしてみてはいかがでしょうか。
当センターが主催するセミナーやイベントの情報は、随時HPやSNSに掲載しております。今後も皆さまのご参加をお待ちしております。