横浜市市民協働推進センター

取り組み紹介 協働トライアルセミナー2023<協働の未来をつくろう!>|第3回 自治体における共創・協働を進める仕組み Event Report

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2023.3.9 協働トライアルセミナー
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第3回 自治体における共創・協働を進める仕組み

第3回は、「自治体における共創・協働を進める仕組み」と題し、講師として伊藤圭之さん、相羽洋一さんをお招きして、市民協働ファシリテーター制度をはじめとする京都市の市民参加の仕組みや、横浜市における共創の今とこれからについて、お話いただきました。
登壇者3名の写真

開催概要

【開催日時】
2023年1月19日(木)18時30分~20時45分

 

【テーマ】
市民ファシリテーター制度をはじめとする京都市の市民参加の仕組み/横浜における共創の今とこれから

 

【講師】
伊藤圭之氏
〔京都市行財政局総務部総務課担当係長〕
相羽洋一氏
〔横浜市政策局共創推進課担当係長〕

 

【オーガナイザー】
治田友香〔関内イノベーションイニシアティブ株式会社 代表取締役〕

市民ファシリテーター制度をはじめとする京都市の市民参加の仕組み

まずは、京都市行財政局総務部総務課担当係長であり、市民協働ファシリテーターでもある伊藤圭之さんから、京都市が推進する「参加」と「協働」についてお話しいただきました。

伊藤圭之さん登壇画像

京都市では、市民を京都市に関わる人全員と広く定義。市民との未来像・課題の共有をベースに、市民参加を【市政への参加】と【まちづくり活動の活性化(協働)】の2つの枠組みで捉えています。

その中でキーワードとなるのが「対話」。協働の結果を政策に反映できるかを重視し、市民の意見を聴き一緒に事業を進めるために、最も力を入れているのが「市民協働ファシリテーター制度」。
制度が出来て6年間で約150名の市職員が任命され、協働を政策に活かすための考え方や場づくりを学んだ職員がファシリテーターとなってワークショップを実施、各部門で活躍しています。

今後の展開として、市民協働ファシリテーターの育成そのものへの参加や、協働の対話の場を提案・プロデュースする立場の職員を新たに任命する、アドバンスド・ファシリテーター制度を創設し、来年度以降、活躍の場を増やしていきたいと意欲を燃やす伊藤さん。

最後に「市民は、まちを一緒に作っていく仲間。市民参加は、行政と市民が、同じ未来を見て進んでいける関係があることだと考えています」と締め括られました。

横浜における共創の今とこれから

次に横浜市政策局共創推進課担当係長の相羽洋一さんより、お話しいただきました。

相羽洋一さん登壇画像

横浜市の共創の定義は、「社会課題の解決を目指し、企業を中心とした民間事業者との対話により連携を進め、相互の知恵とノウハウを結集して、新たな価値を創出すること」。ここでも“対話”が非常に大事なポイントとして挙げられました。

事例として紹介いただいたのは、(株)セブン‐イレブン・ジャパンと横浜市社会福祉協議会との連携事業。

提案窓口である「共創フロント」に、店舗の閉店・改装に伴う在庫商品の使い道について相談が持ち込まれ、地域にどんな課題があるのかを探すところからスタートしたこの企画。
当初は「行政と企業の関係だけで解決できるだろう」と考えていた相羽さん。しかし、それでは制度にない部分は動けず、商品を届ける手法がないことが判明。調査するうちに、市・区社協が市民と繋がっていると耳にして相談。地域の仕組みを活用することで各施設・団体へ配分、市民のニーズに合わせての提供が実現可能になりました。地域の協力がないと実現できないことが分かったことは大きな発見であり、様々なネットワークの連携が重要だと痛感したそうです。

まとめとして、「周りの組織や地域の人々の活動や困りごとにもアンテナを張ってみてください。公民それぞれの役割・違いを認識した上で、ステークホルダーや課題の根っこ、お互いのメリットを“対話”を通じて考えること。良質な関係から創造的な取組が生まれます」と締め括られました。
発表後のクロストークでは、「未来のステークホルダーも含めて考え、フラットな立場の人が入ることで安心して喋れる場を作ることが協働のすごく大事なプロセス」という話も。また、私たちはお節介なところがありますね、と笑い合いつつ、「全ての情報を一人で知ることはできないけれど、人どうし繋がっていく中で、どこかで物事が決まる瞬間には必ず”対話”がある」という言葉に大きく頷き合う場面がありました。
最後にお二人から、これから協働を進めようとしている方たちへエールをいただきました。

登壇者3名の写真

相羽さん:
どこまでが共創で、どこからが協働か、明確な線引きはありませんが、色々な関わりの中から生まれる取組が課題解決につながると信じています。私自身も視野を広げながら、皆さんと一緒に活動していきたいと思っています。

伊藤さん:
公民連携の活動は、ともすれば、目の前の事に囚われてしんどくなることも。でも、同じような課題感を抱えている仲間がいることに、私はすごく勇気をもらっています。人の繋がりから課題を打ち破れる可能性がある。今日のご縁を大切に繋げてゆけたらと思います。

協働・共創の場において、いかに対話が重要かを学んだ第3回。お二人の熱意をもって取り組む姿に、私たちも力付けられました。

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