第1回よこはまNPO労務相談会 開催レポート
9月14日(木)、会計・労務相談会「労務のキホン~理事・管理者向け~」をスペースABで開催しました。
7月11日(火)に開催した会計相談会「会計のキホン~組織の基盤としての会計~」の様子はこちら。
NPO法人や市民活動団体が活動を進める中で、会計・労務について「モヤモヤ」を抱えることは少なくありません。そんな「モヤモヤ」を抱える者同士が集い、情報交換したり、専門家に相談できる場として、今年度から「会計・労務相談会」を企画しました。
会計と労務、それぞれ2回を企画しており、今回は労務の1回目として講師に飯田剛史社会保険労務士を招き、グループワークなどの交流を交えながらNPO法人の労務の基礎をお話いただきました。
プログラム内容 13:30~16:30
・主催者あいさつ
・講師のお話
・グループワーク(事例を検討)
・公開相談会
・事務局からお知らせ
「労務」と聞くと「難しそう…」「私には関係ないかも」と思う方が多いかもしれません。ですが、働く人全員に対して働きやすい環境は必要で、そのために「労務」は欠かせません。活動年数が長めの大きな団体は改めて労務に関する重要なポイントを見直し、始まったばかりの規模の小さな団体はこれからどのような点に注意しながら活動していく必要があるのか、講師の基礎のお話はどちらの立場にも通じる内容となりました。
【主な内容】
・採用時のポイント
・労働時間管理のポイント
・給与計算のポイント
・年次有給休暇のポイント
・パワーハラスメント対策のポイント
・今後予定される各種労働関係法改正 等…
グループワークでは「退職時に職員からこのような書類の提出を求められた場合の対応は?」という事例について、講師から提供されるその職員に関するいくつかの情報も踏まえ、どのように対応するかを考えました。状況の異なる参加者の皆さんでしたが、想像力を働かせながら積極的に意見交換されていました。
講師の話を聞いていると、何となくの決まりごとで進めてしまっていたことが、後になって職員から指摘されてトラブルになったり、いつの間にか法律に抵触していたりというパターンが多くあることがわかりました。決して悪気はなくても、ないがしろにしてきたことのしわ寄せが思いがけないところで露呈する―。社会課題の解決に向けて必死に活動している団体も、労務トラブルへと発展すると自分たちの活動以外のところで頭を悩ませなければならなくなってしまいます。
労務を考えることは、一緒に活動する仲間一人ひとりを考えることで、その意識が団体の継続的な活動につながるのだということが、講師のお話から伝わってきました。
今回は、理事・管理者向けということで、ともに働く人たちの働く環境をしっかりと見て、相談に乗ったり必要書類を準備したりと、団体を引っ張っていく立場の方々に向けた内容でした。私たちの小さな団体にはまだ早い…難しい!と思っている団体も、労務を考える上での頭の準備体操は必ず必要なので、ぜひこのようなセミナーに参加をすることで、少しずつ意識づけをしてみてはいかがでしょうか。
次回の労務相談会は3月14日(木)、「職員向け」の内容で開催予定です。会計相談会も開催していますので、横浜市市民協働推進センターからのお知らせから詳細をご確認ください。