取組紹介

【訪問レポート】かけはしの活動―いちょうコミュニティハウス(泉区)

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いちょうコミュニティハウス訪問

インターンスタッフの杉山です。第1回市民協働相談会「地域でつくる子どもたちの居場所」にゲストとして登壇してくださった、一般社団法人かけはし代表の廣瀬貴樹さんの取り組みの一つ、いちょうコミュニティハウスの活動に訪問してきました。

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家庭でも学校でもない新たな子どもの居場所、“かけはし”とは…

皆さんは子どもの居場所について考えたことはあるでしょうか。いつの時代も子どもたちを取りまく環境は変化し続け、現在では学校やクラスに馴染めず自分らしく過ごすことが難しい子どもが増加しています。かけはしは、そのような、学校に行け(か)ない子どもたちが安心して過ごし、周囲の大人たちともつながりながら過ごせる「居場所づくり」に取り組んでいる団体です。
主な活動としては、農園活動や居場所活動支援、相談事業、放課後学習支援、カフェ運営のほか、子どもが自ら企画したものを伴走支援することも行っています。

今回私たちは、泉区にある、いちょうコミュニティハウスで行われている「まなべる居場所かけはし」に訪問してきました。そこは「もじゃくん」こと、「かけはし」代表の廣瀬さんの思いが表れている場所でした。
廃校になった学校の一部を開放して活用されている、いちょうコミュニティハウス。建物の中では、いろいろな年代の子どもたちが自由な時間を思い思いに過ごしていました。

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廣瀬さんの思い…

廣瀬さんは活動について「子どもたちが自由に自分でしたいことを決められるような空間にしています」と話してくださいました。1階は、この言葉のとおり縛りのない空間で、子どもたちは自由に過ごすことができ、ボードゲーム、昔あそび、本などいろいろな種類のコミュニケーションツールが置いてありました。その場で仲良くなった友だち同士で、独自の活動を始めようと話し合い、企画を練る姿も―。
2階の体育館に行くと、ますます子どもたちの元気な声が響いてきます。そこにはバトミントンや鬼ごっこなど、めいっぱい身体を動かす子どもたちがいました。

廣瀬さんは「子どもたちが遊びを通して人とのコミュニケーションを図ったり、子どもたち自身が何かにつながれるきっかけを見つけられることを考えて、置くものや空間を選んでいます」と説明してくださいました。
ゲームや運動をする場だけではなく、子どもが静かに落ち着いて過ごせる場所もあり、写真の畳の部屋は子どもたちに人気とのことでした。

このような廣瀬さんをはじめ「かけはし」に携わるスタッフ皆さんの子どもに寄り添う“思い”が、本当の意味での“子どもの居場所”につながっていると感じました。

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子どもたちの様子から―

今でも私の目に焼き付いている、印象的な光景があります。それは、体育館で廣瀬さんをはじめとするスタッフの皆さんと一緒に遊ぶ、子どもたちのありのままの姿でした。子どもたちもスタッフの皆さんも笑顔が絶えない空間が広がっていました。お互いが確かな信頼関係を築いていることがうかがえました。

今回の訪問で感じたことは、空間全体が「子どもたち中心」になっているということです。ただ「子どもたちが一番」と、大事にしているということではありません。子どもも大人も、その空間にいる全員が“対等な立場”で自主的に自由に過ごしている。大人と子どもたちが対等であることが、私が感じた「子どもたち中心」につながっていたのです。その雰囲気を作っているのは、子どもたちであり、また、かけはしを運営するスタッフの皆さんでした。こうした関係が「居場所」に大切なことなのかもしれません。

悩んでいる子どもたちやその家族が、かけはしのような「居場所」とつながり、少しでも安心した気持ちになれる機会が増えるように、横浜市市民協働推進センターも皆さんとともに考えていきます。

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かけはし
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