横浜市市民協働推進センター

取り組み紹介 「市民公益活動緊急支援 助成団体のいま」~NPO法人都筑ハーベストの会さん~

畑で収穫をしている様子
2022.3.23 市民公益活動緊急支援助成
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■この企画について

市民公益活動緊急支援助成金事務局(横浜市市民協働推進センター)の田中です。
助成を受けた団体さんのその後の取組状況について情報収集していたところ、それぞれの団体さんが創意工夫を重ねながら、取組を継続されていることが分かりました。そこで、市内で奮闘されている方々へヒントになるような、「取組の秘訣」をインタビューしました。ぜひ、ご活動の参考にしていただければと思います。

■NPO法人都筑ハーベストの会さん

都筑ハーベストの会さんは、心に障がいのある方が自然の中で土に触れ、農を実践することで心の健康の回復を図るとともに、「農」を通じ、当事者・農家・ボランティア・地元住民が一体となるコミュニティを作り、相互に支えあい、助け合える地域社会づくりを実践している団体さんです。

グループホーム(テラ都筑 /ビオ茅ケ崎 /マレット緑)、都筑区生活支援センターこころ野、就労支援B型事業所都筑ハーベストと、多拠点を運営されています。今回は、都筑ハーベスト所長の小林さんにお話を伺いました。

都筑ハーベストの会さんのHPはこちら

■助成を受けたきっかけ

都筑ハーベストの会さんは、「畑を使った地域との交流事業」で助成を受けられましたよね。どのような経緯で申請されたのでしょうか?

小林さん:「都筑ハーベストの会では、精神障がいや引きこもりの方(メンバーさんと呼んでいます)の就労を「農」を通して支援しています。太陽を浴びながら、広い畑を育てています。地域の方向けに畑を開いていて、メンバーさんがご案内やサポートをする役割を担っています。森と畑が一緒になっている自然環境は横浜の中でも珍しく、老若男女問わず畑にいらっしゃいます。

2020年3月からの新型コロナウイルス感染症の流行で、誰もが外出がしづらくなり、公園の遊具も封鎖される状況となり、「これはまずい」と思いました。内にこもらなくてはならない状況では、何かあった時に家庭の中で悩みごとを抱えてしまい、それが悪化していくだろうと目に浮かびました。自分たちが持っている畑は屋外ですし、それを地域にどうにか還元できないかと考えました。」秋にはコスモスが一面に咲きます

■助成事業では

ソーラーパネルやプロジェクター、ビニールカーテン、タープなど、屋外の物品を購入されましたよね。

小林さん:「はい、2020年度に助成を受け、2021年度も取組を継続しています。今も屋外が安心できる状況は変わらずなので、バッテリーなど外で使える電源は重宝しています。

Instagramもコロナをきっかけに始めました。若いスタッフを中心に、メンバーさん、私の3人で担当しています。元々HPの情報発信では足りないな・・と課題に思っていたところ、若いスタッフがプライベートで使って慣れていることもあり、始めてみました。屋外とはいえ、普段通りの活動ができなくなっていて、ハーベストの様子が見えにくくなっていたので、そういった状況が解消されました。今では、591名の方がフォローしてくださっています。インスタがあったので、これまで幼稚園や企業など団体単位で畑にいらしていたのが、個人の方にも届くようになりました。

Instagramはこちら

ニンジンを収穫している様子

取材前に、ハーベストさんの様子をYouTubeで拝見しました。この動画の取組についても教えてください。

小林さん:「これは、NPO法人ILoveつづきさんとの取組で、都筑小麦プロジェクト「都筑こども小麦部」です。コロナの流行前から協働で行っていました。コロナでこれまでよく来ていた幼稚園や企業の方が農業体験に来られなくなった時、I Loveつづきさんのネットワークを活用して体験の声掛け協力をしてくれていました。」YouTube「071 都筑こども小麦部 〜サークル紹介〜」はこちら

また、地域のポータルサイトでも度々取り上げてもらえたこともあいまって、昨年は延べ700名くらいの地域の方が畑に来てくれました。」センター南がもっと好きになる発見サイト「ロコっち センター南」はこちら

■これから・・・

取り組んでみて感じている課題や、これから着手していきたいと思っていることはありますか?

小林さん:「まだまだ、地域での交流面で困っている方がいると思っています。都筑区は、市内でも転勤等による転入が多い区です。地方から引っ越しされた方が私たちの畑に来ると、「自然があって、環境が似ていてホッとした。」という声を聞くことが多々あります。この畑が癒される場になれたら嬉しいなと。

ただ、農業体験を継続していて、課題も感じています。屋外であってもソーシャルディスタンスを保つために、家族ごとの体験になっているんですよね。少し離れたところでみんな野菜を収穫していたり、休憩したりしていて。そうすると、せっかくの農を通じた横のつながりを生みにくいんです。

なのでこれからは暖かくもなってきますし、バッテリー等屋外用の機材をフル活用しながら、憩いの場をつくっていきたいと思っています。タープを張って、イスを置いて小屋のようにできたらなと。そこでお茶を飲めるようにしたいです。」

畑仕事のあいまに休憩

■おわりに

感染症によって様々な場や機会が失われる影響に対し、いち早く危機感を持たれた都筑ハーベストの会さん。これからも地域の皆さんと、心温まる時間を作っていかれること、応援しております!

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NPO法人都筑ハーベストの会

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