イベントレポート

【開催レポート】「市民協働スタートアップ2023」について

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「市民協働スタートアップ2023」について

横浜市市民協働推進センターは、これからの横浜の未来を市民と共に築いていくために、市民協働で地域の課題解決を目指す市民を支援しています。「市民協働スタートアップ2023―市民活動や協働による社会課題解決に向けた連続講座・ワークショップ―」は、そのような市民に、市民協働への理解促進と実行するための基本的な知識を学んでいただくための連続4回講座です。市民協働を目指す際に、横浜市の市民協働の仕組みによって、どのように市と市民の関係性をつくることができるかを、この講座を通じて理解・実践していただきました。

第1回開催

2023年9月5日(火)市民協働スタートアップ2023の第1回「市民協働への第一歩―お互いを知ろう。つながることで出来ることがある!―」を開催しました。

第1回では、まず冒頭で「横浜市市民協働推進センター」の実践している取り組みを伊吾田善行センター長からお話ししました。「横浜市市民協働推進センター」の活動の概要と提供しているプログラムの紹介をおこない、市民協働運営ならではのセンターの活用の仕方をご理解いただきました。

その後、「協働と公共性」の講義を人材育成担当の清原理からお話ししました。
「協働」の基本的な理解を進めるために、歴史的背景を踏まえながら、協働とは何かの解説をおこないました。「協働」の用語の定義から、公共の担い手の変化、公共への市民・NPOの関わり方、コミュニティとの関係などをお話しました。

協働のための足掛かり/協働への一歩目は他者への気づきです。参加者がお互いを知ることから協働への理解は始まります。「協働」とは何かを学び、NPO・市民活動の中にある「公共性」を理解することで、市民協働とは何かを考えました。

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第2回開催

2023年9月12日(火)市民協働スタートアップ2023の第2回「横浜市の市民協働とは―横浜市の市民協働の取り組みを知ろう!―」を開催しました。

第2回は、ゲストに産業能率大学教授・前横浜市市民協働推進委員長の中島智人先生をお招きして、協働の取り組みを進めてきた横浜市での市民協働のこれまでの歩みを中心に、市民協働についてお話しいただきました。
それから、横浜市市民協働条例や協働契約など、市民協働の仕組みやプロセスの実例について、市民局市民協働推進課の小川宣幸係長にお話しいただきました。

中島先生からは、横浜市の市⺠活動の特徴として、1. ⾃発的・⾃⽴的に⾏われていること、2. 柔軟・迅速な対応が可能であること、3. 分野を超えた広範な活動もみられること、4. ⾮営利性、テーマ性、独創性があること、もお話しいただきました。

横浜市が他都市に先駆けて推進してきた市民協働を知ることで、協働への理解を深めることができる機会となりました。市民協働を理解している市民が増えることも、市民協働の推進にとても重要です。参加者からも理解が深まったとのコメントをいただきました。

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第3回開催

2023年10月18日(水)市民協働スタートアップ2023の第3回「みんなで市民協働を考えてみる―ワークショップで市民協働を深めてみよう!―」を開催しました。

第3回は、つながりを考えるワークショップを実施。ゲストに「NPO法人まち×学生プロジェクトplus(以下まちかけ)」事務局長の小倉勝十さん・学生コーディネーターの千葉龍聖さんと吉田堅迅さん、「へりぽーと」メンバーの中島さえさん・橋本空さんをお招きし、ワークショップに先立って大学生と地域の連携についてお話をしていただきました。

まちかけは、地域と神奈川大学の学生が連携して、神奈川区の六角橋商店街をメインに活動している団体です。へりぽーとは、法政大学の学生が中心となり神奈川大学などの学生も参加して地域連携の活動をしている団体です。それぞれから、学生や大学が、町内会や商店会などの地域と連携するためにどのような工夫をされているか、どんな苦労があったかなど、世代を超えた交流への示唆をいただきました。

続いてのワークショップでは、市民協働に取り組む際に不可欠な、「人と人のつながり、活動と社会とのつながり」を自分ごとから探りました。そのつながりで「自分は何をしたいか?なぜつながった方が良いか」を考え、自分ごととしてのつながりを考えました。

まちかけ・へりぽーとのメンバーにもワークショップに参加いただき、実践的で活発な意見交換の場ともなりました。

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第4回開催

2023年11月29日(水)市民協働スタートアップ2023の第4回「あなたの市民協働を考えてみる―それぞれの市民協働を見つけよう!―」を開催しました。

第4回は、参加者それぞれが目指す地域課題解決に向けたアクションプランづくりにつながるワークショップを実施。ワークショップ前には、トヨタ財団で助成金に携わってこられ、現在は「町田市地域活動サポートオフィス」事務局長の喜田亮子さんをゲストにお招きして、助成金とは何かを助成金を審査していた立場からお話をしていただきました。

ワークショップでは、3人の参加者のこれから実施したい活動について、グループに分かれてみんなで検討しました。ビジネスモデルキャンバスという事業実施へ必要なことや課題を検討する手法を活用して、活動の強みや弱み、検討事項の抽出などを行い、「自分がしてみたいことの具現化に向け、協働を活用できないか?」等、活動の実現に向けたヒントを探りました。

3人から提示いただいた活動テーマは、「教育」と「地産地消」と「コミュニティ活性化」です。多様な子供たちにどのようにアプローチするか、農業と食を地域から考えるために、地域のコミュニティに新しい風を導入するにはどうしたらいいか…。それぞれグループごとに検討しました。

具体的な参加者の活動を取り上げ、実行するために必要なことを考えることで、他の参加者にとってもそれぞれが目指す活動の実現への導きとなる示唆を得ることができました。また、来年には活動を具体化したいとの話も出てきて、来年につながる機会にもなりました。

4回に渡るこのプログラムは、地域の課題解決に向けた新たな市民協働の実施者が増えていくことを目指す取り組みです。取り組みを通じて、市民協働への理解が広がり、市民協働が進展する契機となることを期待しています。

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「フォローアップサロン」開催

市民協働スタートアップ2023では本プログラムに加え、拡張企画として「フォローアップサロン」を開催しています。

決まった進行に捉われないサロン形式で、セミナーでは話しきれなかった疑問や問題点に丁寧に回答する試みです。少人数ならではのゆったりとしながらも密度の濃い時間となり、市民協働への理解をより深める機会となっています。

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